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なんかもう、これ書いたのだれ?って位甘いですwwww
↓本御、甘甘、エロなし
大きな手を窮屈そうにキーボードへ走らせながらモニターを睨んでいるのは本多だ。
もう他の課員は帰ってしまい、最後まで残っていた片桐が入れてくれたコーヒーも湯気を見せなくなって久しい。
明日は御堂に同行して企業でのプレゼンを行う。
その資料作りを御堂が本多に一任したのだ。
今日の午後に御堂のチェックを受け、指摘された箇所に修正・加筆をし、不足の資料を作っているのだった。
お互い最悪の第一印象から始まったが、認識は徐々に改まった。
今本多は心から御堂を尊敬しているし、御堂は本多の力量を買っている。
今回資料作りを任せたことからもそれは明らかだ。
紆余曲折の末の恋人同士でもあるが、2人とも公私混同を嫌う。特に仕事に私情を持ち込むのを嫌う御堂だから、今回の人選は100%、本多の実力を買っているからとわかって嬉しい。
だから長時間の残業も苦にならない。
~~~♪
「・・・?」
もうすぐ一段落、と思ったところで携帯が短調な音でメールの受信を告げた。
伸びをしながら画面を開く。
「御堂さんから・・・?」
受信中のアニメーションの下に『御堂孝典』の文字。首を傾げてメールを開けた。
件名がないそれをみてプライベートか?と更に首を捻る。
何か有っただろうか。
本文を開くと殆ど真っ白な画面に一言『まだ会社か?』とあった。
意図が読めないながら『ええ、明日の資料を作ってます。』と返した。
すると直ぐにまた着信。今度は『そうか』とだけ。
「・・・・・なんだ・・?」
今夜は何も約束していないし、それに今日本多が残業必至なことは修正を指示した本人なら容易に想像できるだろう。
『どうかしたんですか』と返したが、先ほどは驚くほど直ぐに返信が来たのに、今度は暫く待ってもモニターが光る様子は無かった。
しきりに首を傾げ、また作業に戻る。
ドアが開く音がしたのはその少し後だ。
「・・・!」
まさか人が来るとは思っておらず驚いて振り返る。
その先に居た人物に、本多はひっくり返った声を上げた。
「御堂!?」
カチッとスーツを着てビジネスバッグと紙の手提げ袋を下げた彼は間違いなく先ほどのメールの主。
驚きすぎて、意味も無く立ち上がった。
御堂はそんな彼の様子など気にした風も無く歩み寄り、持っていた紙袋を差し出した。
「差し入れだ。」
「え・・・」
予想外の展開に目を白黒させつつ、取りあえずそれを受け取る。
茶色の紙袋は本多の手に暖かさを伝えてきた。
綺麗に折られているそれを開けて中を覗くとホットサンドが入っていた。
買いたて・・・ということは・・・。
「え、さっきのメールってこれ買うために・・・?」
隣の机にアタッシュケースを置きながら「ああ」と返事が返る。
「コーヒーでいいか?」
「え?あ、はい?あ、いや、俺が入れますよっ」
コーヒーメーカーの方へ向かおうとした御堂にハッとなって慌てるが、座っていろ、と一言で断られた。
手の中の紙袋がじんわりと温かい。
確かに腹は減っていたのだが、食べ物を前にして空腹よりも強く感じたのは幸福感。
口を緩ませながら、コーヒーを淹れる御堂の後姿を見た。
たぶん、行きつけのレストランにでも頼んだのだろう。ホットサンドは中々に手の込んでいそうな感じだった。
出しておこうと袋を開けると中からはシルバー製のフォークが二本と小さな器に入ったサラダが二つとホットサンドが三個でてきた。
「三個?」
あれ、と思ったのが声に出て、御堂が振り返った。
「ああ、一つは私の分だ。」
何気なく言われたその言葉に本多の表情が更に明るくなる。
「一緒に食ってってくれるんですか」
「・・・夕食を食べ損ねたからな・・・どうせなら一緒に頼んでしまったほうが楽だったから、それだけだ。」
素早く背を向けてしまったが、ほんのり赤い頬が見える。
嬉しくて嬉しくて、本多は御堂を背中から抱きしめた。
「っ、馬鹿、危ない」
丁度コーヒーをカップに注いでいた御堂から抗議がくるが、そのまま抱きしめて肩口に顔を埋める。
「すっげぇ嬉しい、御堂さん、ありがとう。」
「・・・ああ・・・」
コーヒーを注ぐのを止めない指先は素っ気無いけれどチラリと視線を上げた先、やっぱり頬はほんのり赤く、口許はゆるく弧を描いていた。
瞳に宿る光も柔らかい。
暫くそのままでいると、コーヒーを注ぎ終わった御堂が体をこちらに向けた。
本多が下がらなかったので、見上げる瞳が至近だ。
久しぶりのプライベートな距離が嬉しくてそのまま動かずに居たら柳眉が中心に寄った。
「・・・君がそこにいると動けないんだが。」
両手にはコーヒーカップ。
御堂が壁のように立ちはだかる男を睨むと、ニッと笑われた。
「御堂さん」
「何だ」
「キス、していいですか」
ストレートな申し出にまたもや頬が熱くなる。
真摯な感情の篭もった目で見つめられるのに耐えられず目をそらす。
視界の端に移動した本多の口許がそれを見て笑みを濃くした。
実に気に入らない。
でもチラリと一瞬視線を戻せば、やっぱり本多の瞳はこちらがくすぐったくなるような色をしていて。
「・・・勝手にすればいい」
顰め面で了承した。
ニッと本多が笑って、御堂の手からコーヒーカップを取り上げ後ろの机に置く。
顔を持ち上げるのも先に目を閉じるのも何だかキスを待ち望んでいるようで気に食わないから、しない。
そっと近寄ってくる本多の顔。
ブラウンの瞳が瞼の向こうに隠れる。
しっとりと重なる体温に、御堂はゆっくりと瞳を閉じた。
甘ッ
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クールで誇り高い孤高の美人キャラ♂を見ると苛めたくなるアブナイ脳みそ在中。
只今鬼畜眼鏡の御堂さんにベタ惚れ中。四六時中脳内で啼かせております(危)
最近本城氏も熱いです。でも薬を抜いてから小説に出演してもらってますw